衣装哲学
衣装哲学
アメリカの政治家トーマスカーライルさんが書いた小説です。 1833年ごろの出版です。
原著の題名は「仕立て直された仕立て屋」です。
この世の人間的制度や道徳はすべて存在の本質がそのときどきに身に着ける衣装で一時的なものに過ぎないと主張されました。
何を言っているのかさっぱりわかりません。
しかし日本では明治、大正時代に広く読まれて、新渡戸稲造さん、内村鑑三さんに大きな影響を与えた本です。
重要なポイントは4つ。
●真面目であること。 小手先の小細工ではなく、こつこつとまじめに積み重ねたものが残るということ。
●剛気(気が強く何事にも屈しないこと)でかつ、優しさをもつ必要があること。
●理想と現実を分けてはいけない。理想の中に現実があり、現実の中に理想がある。理想と現実がかけ離れてはいけない。
●品行(道徳的にみてよいか悪いかの行い)よりも人格を重んじるべきである。
このようなことを書くイギリス系アメリカ人がいたとは。 びっくりです。
コツコツとやってきた人は強いですが、小手先でやっている人は消滅します。
根なし草は弱いですから。
品行なんて本当にそう思います。道徳は時代によって変わりますから。 (これは道徳といっていますが、
私は常識じゃないかと思いました。 徳の道というのは不変ではないかと。)
衣装哲学かー奥が深いですね。