伯州散(はくしゅうさん) 和方薬
伯州散(はくしゅうさん) 和方薬
伯州とは伯耆国(ほうきのくに)のことです。今の出雲地方あたりです。ここに伝わる秘伝の黒焼き薬。 なんか興味そそります。原料はモグラ、反鼻(まむし)、それに津蟹を黒焼きにしたものです。
モグラは土竜霜(どりゅうそう)といい日本で流通しています。 霜(そう)というのは黒焼きを意味します。
反鼻(皮をはいで内臓を取り出して乾燥したもの)というよりまむしの姿の黒焼きでしょう。
津蟹はモズクカニのことをさします。
以上の3種類の黒焼きを混ぜたものを飲んだり、塗ったりするのです。 深い傷やら、これで褥瘡やら完治してしまうそう。 現代なら過敏性腸症候群やクローン病に効いたらすごいねえ。
いったい何が効いているのか、どうして効いているのかさっぱりわからない伯州散。 このような薬が古来の日本にあったとは仰天です。
また今でも販売している薬局があるのも驚きでした。